大阪民医連学運交での発表(2)

引き続き、発表演題を紹介します。(画像をクリックすると、発表スライドの PDF が開きます。)
デイサービス「つれづれの里」職員の発表スライドです。新しい時間帯での デイサービス事業所の開設

以下、その発表原稿です。

はじめに

西成医療生協では、昨年7月に12-19時という時間帯で、新しい通所介護事業所“つれづれの里”を開設しました。今日はそこに至る経緯と、半年が過ぎた現状を発表したいと思います。

背景

今つれづれの里がある場所には元々診療所がありましたがそこが2010年3月末に閉じるということになりました。理由としてまず一番は医師不足、これは今残っている西成診療所でも課題となっています。それから医療制度改悪と、介護事業所との協力体制、つながりを作ってこなかったことによって、経営状況が悪化したということがあります。
天下茶屋診療所を閉めるとして、残された患者さんをどうするのか、受け皿がいるのではないか?その後について検討しました。

経過

その結果、地域要求に合った、新規介護事業所を立ち上げようということになりました。
西成医療生協では当時、通所施設としては40人規模のデイケアと12人規模の認知症対応型デイサービスが稼動中でしたので、それ以外の新しい形を模索しました。
その際に課題となったのが、まず1つ目の(診療所へ通ってくれていた患者さんや、組合員さんへの)“たまり場”の提供です。新事業所では気軽に利用していただくために、加算は入浴のみ、短時間の受入れもしていまして3時間以下もいまの所一名うけいれています。それからこれは非常に成功しているなと思うんですが管理者に介護畑の人間を無理に位置づけるのではなく、診療所時代に10年働いた医療事務を説得しました。同じ場所にあるとはいえ、施設の中身は様変わりしていますから、顔なじみがいる、という環境をつくれたというだけでもその意味は大きいと思います。
続いて2つ目の課題が西成の特異な生活状況にどう対応していくのかという所です。
高い生活保護受給率とそれから高齢者の一人暮らしの多さ。それらに対しては、2回の食事提供と19時までの夜間体制を取ることになりました。それらをふまえて、2010年の7月1日、いまから半年前に“天下茶屋デイサービスセンターつれづれの里”がスタートしました。
サービス内容が定員10名、営業時間が12:00~19:00、昼夜2食付で、短時間も対応、一日の流れとしましてスライドを参照していただきたいのですが、ここで他のデイサービスと違うところは、来所してすぐの昼食にあわせるために送迎を逆算してあわせなければならないという難しさがあります。
現時点での利用状況の特徴として21名の登録者数のうち、要支援1が6名おり、診療所閉鎖の時点で積極的に介護申請を促した結果、このような数字となりました。

事例紹介

利用者が増えるにつれ、二つの課題に対応した事例、また力不足で失敗してしまった事例もでてきました。いくつか紹介させていただきます。

1、“たまり場”づくりの観点から

S氏 女性 年齢87 介護度3 認知度Ⅱb
昔からの組合員であったが、既存のデイケアはかたくなに拒否。10人規模ならと、短時間からスタート、現在週三回、6時間以上で利用。

2、西成の現状に対応して

I氏 男性 年齢71 三回目の申請中
生活保護で他者との繋がりが希薄であった。健康診断受診がきっかけで関わり、ボランティアという位置づけで利用。食事代、入浴代のみいただく。

3、介護体制不足による利用中止事例

Y氏 女性 年齢77歳 介護度3 認知度Ⅲa
診療所の造りからのリフォームのため、徘徊に対する安全確保が困難となり、利用中止、同法人内の認知症対応型通所介護事業所を紹介したが、利用にはいたらなかった。

まとめ

“つれづれの里”が動き出して半年、今後どの様に運営して行くのか、という所で
  1. 利用者増を見据え、職員の資質向上をはかる
  2. 介護度の高い利用者、認知症の患者へのケア体制の確立
  3. 組合員ルームに集まる地域の人たちとの連携
  4. 短時間受け入れを継続できる経営の形
以上の4点が主な課題と考えています。
当施設では、いままでデイサービスになじめなかった、利用したくなかった、という思いを持っておられた方も多く通所なさっています。そのような施設の雰囲気や個性をこれからも継続していきたい思います。


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