がもう健の〉次郎と友子の「びっくり史跡巡り」日記 第28回・第29回


 少し、大阪の地を離れ、近畿圏で、「史跡巡り」をしてみませんか?題して、『がもう健の〉次郎と友子の「びっくり史跡巡り」日記』、大阪きづがわ医療福祉生協機関紙「みらい」に連載されていたのを転載します。今回は、機関紙「みらい」2018年7月と8月の記事です。

◎近江の八幡堀と残影・前編・後編

 JR駅近江八幡駅で降りて、直線コースを2キロ30分歩けば、日牟礼八幡宮《ひむれはちまんぐう》と八幡堀に到着する。その間に、伝統的建造物群保存地区に指定された、近江八幡市立郷土資料館のある新町通りや八幡堀周辺、永原町通りなど十三ヘクタ—ルの、白壁造りの土蔵や見越しの松など往時《おうじ》の繁栄《はんえい》をしのばせる町並みを楽しむことができる。
 さっそく、次郎と友子の会話が始まる。「京都や奈良とはまた違った感じの観光地やね」「近江商人の発祥の地と云われているね」「近江商人といえば『三方よし』の考えで有名な」「商いをする以上売手によし、買手によしとするのは当然であるが、近江商人は共通して『世間よし』の考え方を商いに持込んでいる。社会との交流、社会への貢献がなければ本当の商いとは云えないという理念を前提にしているのだ」「すばらしいことだけど、今の世界の大企業や裕福層には根本的に欠けているものね」「儲けさえすれば手段は問わない。そのためには礼儀や作法、法律さえも踏みにじるという思想が、今や政治の世界まで蔓延してきているから恐ろしい」
 夜空を焦がす古代の炎「左義長《さぎちょう》まつり」は実は昨夜行われており、地元は今日はその後片付けの真最中。もちろん二人はそのことを知らないわけではなかったが、次郎には認知症の兄の介護で、午後四時半にはディサービスからの兄を迎えなければならず、せめて雰囲気残る翌日参拝となったわけ。
「友ちゃん焼跡見物みたいでごめん」「これも話の種、今日はお堀をゆっくりと見て一と、いつもながら友ちやんはやさしい。実はこの有名な八幡堀《はちまんぼり》は、城の内堀としての役割と琵琶湖と城下町をむすぶ運河としての役割をもって開削《かいさく》されたもの。
 しかし、戦後の交通手段の変革により、八幡堀は荒れるがままになった。埋め立てて道路や駐車場にしようという声さえ上がっていた。堀の保全と復活を唱えた青年会議所のスローガンは、「堀を埋めた瞬間から後悔が始まる」であった。昭和四十六年に住民の署名運動が起こされてから実に二十年間の、地元有志の地道な除草奉仕《じょそうほうし》もえんえんと続けられる中、ついに八幡堀はよみがえった。白雲橋《しらくもばし》を中心とした一帯は今や時代劇の恰好の場所となっている。
 「実は今介護している兄はアマチュア画家で、この八幡堀の風景画も何枚か書き残している。『その絵売って』と後から声がかかつたこともある、とは兄の話だが」
「暖かくなったら一度兄さん連れてきてあげたら」「うん、そうするよ」と次郎はうなづいた。「きっとね」「うん」次郎は同時に、かつて城跡にたたずむ悲運の青年武将《せいねんぶしょう》豊臣秀次《とよとみひでつぐ》の残影を見ていた。

【急告】休診のおしらせ

2024年7月16日は、敷津松之宮神社の祭礼のため、16日(火)午後6時からの、内科・小児科の診療は休診とさせていただきます。

ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

 

大阪きづがわ医療福祉生協総代会開催!

 2024年6月23日、第13回通常総代会が開催されました。その中で、がもう健さんの郷土史エッセーを紹介する機会がありましたので、掲載します。

 今までの総代会の討議をお聞きして、このきづがわ医療福祉生協が、以前にも増して、一段と高いところに立っているととひしひしと感じますので、私の発言はいささか蛇足に過ぎない感もありますが…
 とりあえず、今日は私のためにかくも盛大にお集まりいただき(笑い)ありがとうございます。こうした機会で皆さんにお話できるのも最後になるかもしれませんので、心してお聞きください。今日の総代会のテーマとほとんど違う話で、こちらもご了解ください。
 さて、さる3月に事務の人にビデオを撮ってもらいながら、大阪きづがわ医療福祉生協の初代理事長のがもう健さんのインタビューをしました。以下、インタビューのハイライト(再掲)です。


 がもうさんは、西成をはじめとする、医療福祉生協の定款地域でもある大阪市南部を中心とした郷土史を探求・研究し、2冊の冊子を出版されています。いみじくも、その一冊が、この会場のある阿倍野区の図書館にも収められていると聞きます。そこでは、大阪きづがわ医療福祉生協の南北をつなぐ木津川に寄せるがもうさんの思いから始まり、ここ阿倍野にゆかりのある安倍晴明神社‐大河ドラマ「光る君へ」では、少し山師ぽく胡散臭く描かれていることが興味を引きますが‐のがもうさんらしい紹介もあります。更に印象深いことに、先代の西成民主診療所も、きちんと「郷土史」のなかに位置づけられていることです。私事にわたることながら、写真の診療所に赴任して30年近くにもなり、今更ながら不明を恥じるばかりですが、大袈裟に言えば、遠く古代の昔からここに暮らす人々の願い、希望に寄り添ったものであることを身に沁て感じるところです。決して悲観的になるわけではありませんが、こうした願い、希望も達成できなかった、叶わなかったことのほうが、叶ったことよりずっと多いことでしょう。でも、そのことは、今日の総代会を期に、必ずや次の一歩の踏台になることも同時に確信します。その中では、「西成民主診療所」という名称も、愛着は重々あるとは思いますが、新しい名称に変更することも検討の必要性があると個人的には思っています。今後のご討議に期待します。
 最後に、がもう健さんの「今昔西成百景」のあとがきから引用して、発言を終わります。ご静聴ありがとうございました。

「地獄極楽この世にござる」「神も仏もないものか」と云いたくなるような話が、 每日のようにとびこんでくる今日この頃。遠い祖先より人々はこの地で、一体 何をしてきたのか、またそれが歴史上どうなのか。このことを探求する以外に確信のもてるものはないのではないか。戦争とか災害とか貧困とかが、「暗い話」としてその資料が抹殺され、記録が歪曲され、人々の記憶からも消し去られようとしているときに、 あえて「後向き思考」でいろんなことを再検討してみることでこそ、本当の意味での「明日への展望」が生まれる。郷土史がただ単なる「故郷自慢」ではなく、地方史として真剣な再検討がもし全国で始められたならば、 世直しのうねりと必ずなりうる。こんな大きな希望をもつて、 こんな小さな本をまた出した次第です。

診療案内

こんにちは!西成民主診療所です。

看護師/訪問看護/駅チカ/人気の日勤のみ/月給35万円〜可/日祝休み/未経験歓迎|大阪市西成区松|西成民主診療所の求人情報

大阪市西成区松2-1-7

電話:06-6659-1010
メール:takenaka.a@osaka-kizugawa.coop

診療時間は、以下の通りです。
(科の名前をクリックすると折りたためます。)

内科
 
9時~12時
18時~20時 × × ×
小児科
 
9時~12時 × ×
14時~16時 × × × × ×
18時~20時 × × × ×
整形外科
 
9時~12時 × × × × × ×
14時~16時 × × × × × 〇(※)
18時~20時 × × × × ×
※第1・2・4土曜日のみ診療

 

☆無料でご自宅から診療所まで往復送迎いたします。事前にお申し付けください。
☆各種健康診断を行っております。健診の種類、内容、ご予約など健診のご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
☆お支払いが困難な方のための無料低額診療事業を行っております。詳しくはお問い合わせください。
☆その他、生活上のお悩みなど何でもご相談ください。

 

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当医療福祉生協の様々な活動を順次紹介してゆきます。
今後ともよろしくお願いします。
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TEL:06-6653-3799  FAX:06-6653-3797

ヘルパーステーションわかば 〒557-0034 大阪市西成区松2-1-7 4F TEL:06-6659-3320   FAX:06-6655-2656
ケアプランセンターさくら 〒557-0034 大阪市西成区松2-1-7 3F

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西成民主診療所レンタルきずな 〒557-0034 大阪市西成区松2-1-7 3F

TEL:06-6659-1010  FAX:06-6653-3797

     
病児保育室まつぼっくり 〒557-0034 大阪市西成区松2-1-35 3F

TEL:06-6656-6105  FAX:06-6656-6201

デイサービスセンターつれづれの里 〒557-0012 大阪市西成区聖天下1-10-26 1F

TEL:06-6658-7733  FAX:06-6658-2769

組合員活動(西成事務所 〒557-0012 大阪市西成区聖天下1-10-26 2F TEL:06-6658-7400  FAX:06-6658-7500

・西成民主診療所へのお問い合わせは、以下の時間にお願いします。

(TEL:06-6659-1010
月:9:00 AM – 5:00 PM
火:9:00 AM – 8:00 PM
水:9:00 AM – 5:00 PM
木:9:00 AM – 8:00 PM
金:9:00 AM – 8:00 PM
土:9:00 AM – 4:00 PM
日:祝日:休み

メールでのお問い合わせは、適時受け付けています。

      詳細は06‐6659-1010(竹中まで)

予防接種(ワクチン)の一部変更について

2024年4月から、予防接種(ワクチン)の種類などを一部変更しています。

  1. 4種混合ワクチン(ジフテリアワクチン+破傷風ワクチン+百日咳ワクチン+ポリオワクチン)を、5種混合ワクチン(以上に加えて、ヒブワクチン®[インフルエンザ桿菌ワクチン])とします。接種月齢は、生後2ヶ月からです。これにより接種回数を毎回1回づつ減らすことができます。
  2. プレベナー13®ワクチン[13価肺炎双球菌ワクチン]をバクニュバンス®[15価肺炎双球菌ワクチンに変更します。


1.の場合は、新しくワクチン接種を始める生後2ヶ月からの子どもが対象で、4種混合ワクチン接種途中の子どもは、従来通りの種類で、接種を継続します。2. の場合は、接種途中でも、力価のより高いバクニュバンス®に変更します。ご不明なことはお問い合わせください。

休診のお知らせ

 3月31日(土)、午後2時から4時までの、小児科と整形外科の診察は、休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。

お詫び

3月8日(金)夜半より、9日(土)朝まで、サーバーメインテナンスのため、ホームページが閲覧できなくなっていました。ご迷惑をおかけしたことをお詫びします。

急告-2月13日(火)と14日(水)のデイケアを中止します。ー再開しました。

コロナ感染症の拡大防止のため、2月13日(火)と14日(水)の西成民主診療所デイケアを中止します。大変ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
配色サービスなどの代替えサービスは、担当のケアマネージャにご相談いただきたく存じます。また直接、西成民主診療所に、電話をいただいても結構です。

2月15日(木)から、デイケアは再開しました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

溶連菌感染の診断方法を変更予定です

従来の、スティック法による溶連菌(溶血性連鎖球菌)の迅速検査では、なかには、陽性なのに陰性と判定(偽陰性)されることがあります。その場合、臨床症状が、溶連菌感染症と判断される場合は、ペニシリン系の抗生物質を処方していました。PCR法による、より鋭敏な検査法が、昨年から健康保険収載されましたので、随時、この方法に切り替えていきます。検査の材料は従来通り、口腔内ぬぐい液で、数分で結果が出ます。保険適応は15才以下の小児が対象になります。保育所などで溶連菌感染症が流行っている場合など、ご心配なことがありましたら、外来で気軽にご相談ください。
写真は、PCR法での溶連菌陽性と陰性の写真です。