照る日曇る日 (017)

 プロ野球ファンには申し訳ないが、その手の話題には、とんと興味がわかない。朝、「赤旗」のスポーツ欄をチラッと見て、某球団が負けたのを確認すると、人知れず、ほくそえむくらいなものだ。そんな私がプロ野球に熱中していた時期があった。小学生の時、亡父が福岡県小倉市(当時)に出向していた時である。夏休みに小倉まで訪ねていった。生まれて初めて特急「かもめ」に乗り、食堂車で、「ハンバーグ」という今まで食べたこともない食事をした時、「世の中にこんな美味しい食べ物があるんだ!」と感激したこと、関門トンネル通過の時は、海水が入ってこないかと心配し思わず車窓を閉めたことなど、今も思い浮かぶ。その頃は、西鉄ライオンズの全盛期で、「神様!仏様!稲尾様!」と騒がれたものだ。福岡市の平和台球場(なんてステキな名前なのだろう!)にて観戦、ライオンズが負けると「大泣きした」と父が話していた。
 以後は実戦ではドジばかりするので、しまいにはソフトボールチームに入れてもらえなかった。例外は、病院勤務時代、小児科チームが院内ソフトボール大会で優勝した時くらいだ。もっとも、その時もベンチウォーマーで、「監督業」に専念していた(笑)。
 前置きが長くなったが、野球選手がフェンス際、ホームラン性の打球を見事にキャッチするのを見たことがあるだろう。この時、打球の行方を凝視しながら、頸を曲げ、同時に捕球側の手を思いっきり伸ばし、反対の腕は曲げる姿勢をとる。このことを、医学的には、「非対称性緊張性頸反射」と難しくいう(左図)。そうしようと思う意思とは関係なく、無意識に出てくる「原始反射」の一種で、実は、生後1~2ヶ月の赤ちゃんの頸を他動的に屈曲させると同じような姿勢を保つ(右図)。野球選手は、無我夢中でファインプレーを狙う時、自ずとこうした「原始反射」が出てくるのであろう。
 赤ちゃんの「原始反射」については、余裕があれば、次回以降に述べてみたいと思っている。

 画像は、診療所看護師さんのすてきなカット。

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