しょうにか・てとてと(003)

♪音楽のチカラで広がる子どもの世界♫

病児保育室「まつぼっくり」の保育士さんから、投稿をいただきました。(医療生協機関紙「みらい」2026年5月号掲載)

 子どもにとって音楽は、楽しいだけではなく心と身体の成長を支える大切なものです。
 幼稚園教育要領や保育所保育指針でも音楽などの表現活動を通して、自分らしく表現する力を育てることが大切とされています。
 音楽に合わせて歌ったり身体を動かしたりする中で、気持ちが安定し表現する楽しさを感じられます。また、朝の体操のような活動は一 定のリズム刺激を通して、生活リズムを整え活動 への切り替えを促す役割も担っています。
 さらに、音楽は子ども同士の関わりを自然に生み出すきっかけにもなります。一緒に歌ったりリズムに合わせて体を動かす中で「同じことを楽しむ経験」を共有できます。その中で、友だちの動きの真似をしたり、タイミング を合わせたりする姿が見られ協調性や相手を意識する力が育っていきます。また「 一 緒にやると楽しい 」という気持ちは安心感や仲間意識につながり、言葉でのやり取りが十分でない子どもでも、音楽を通して自然に関係が生まれます。
 こうした積み重ねは 、「リトミック」のように音楽と身体運動を組み合わせた活動で体幹の安定やバランス感覚 、協応動作の発達も育ちます。子どもたち の「 楽しい!」という気持ちを大切にしたいですね!

~お家でできる音楽遊び~🎵

①大人が手をたたいて「タン・タン・タン」とリズムを作り、子どもが真似をする「リズム模倣遊び」は手軽に楽しめる遊びです。この遊びを通して聴覚的注意力や、ワーキングメモリーが働き、リズム感や集中力、聞く力の育ちにつながります。
②音楽が流れている間は自由に身体を動かし、音楽が止まったらピタッ!と止まる遊びです。楽しみながら身体のコントロールや反応力が育ち、集中して音を聞く力も養われます。

ぜひ、ご家庭でも取り組んでみてください♡

しょうにか・てとてと(002)

あっ、あぶない!を防ぐために

 子どもにとって、夏は楽しいイベントの多い季節です。水遊びをしたり、お出かけしたり、……いつもとちょっと違う時間にわくわくする機会が増えますね。一緒に過ごす大人にとっても、子どもの新しい一面を発見できるのは嬉しいことです。
 さて、「非日常」は楽しい一方で、実は思わぬことが起きやすい時間でもあるんです。わくわくするものが目の前にあると、子どもの注意力はぐっと下がります。ふだんどおり気を付けていても……「あっ、あぶない!」が起きるかもしれません。
 とはいえ、ずっと子どもに気を付け続けるのはとっても大変です。そこで、今回はこんな提案をしてみたいと思います。

《 ふだんの子どもをよくみてみる 》

 なぁんだ,と思った方もいらっしゃるでしょう。でもね、これが「あっ、あぶない!」を防ぐことにつながるんです。大切なのは ふだんの、すなわち「日常」の行動を観察することです。
 子どもは年齢ごとに特徴的な行動があります。

0か月~4か月ごろ
 このころは一人で身動きができません。布が顔にかかっても自分で取ることができないので、窒息のおそれがあります。
4か月~7か月ごろ
 寝返りをしだすと、少し目を離した隙に転落する事故が増えます。また、何でも手で口に持っていくので、誤飲しないよう小さなものはよけておきましょう。
8か月~1歳ごろ
 ハイハイやつかまり立ちの時期は、何でも触ってみたいとき。切り傷や、やけどが増えます。
1歳~2歳ごろ
 何でも自分の興味で動く年齢です。でも、危険を予測することはできず、同じことを繰り返します。親の制止を聞かないイヤイヤ期でもありますが、自分や誰かの命に関わることについては、きっぱりと、根気よく言い聞かせましょう。

 子どものふだんの行動をよく観察して、どんな事故が起こりそうか、よく想像してみて下さい。そこに、「あっ、あぶない!」を防ぐヒントがありますよ。

しょうにか・てとてと(001)

 今回より、小児科シリーズ(てとてと)を連載記事として掲載します。N診療所の T医師などから寄せられたものです。ぜひ、ご感想をお寄せください。


ねて、たべて、あそぶ

 子どものからだは毎日一生けんめいです。とくに、
1. ねること
2. たべること
3. あそぶこと
の3つは、子どもが生きるために大事なことなので、優先的にエネルギーを使おうとします。

 今、からだの中に、<かぜのウイルス>が入ってきました。すると、白血球という細胞が集まってきて、かぜのウイルスとたたかいはじめます。白血球にとって、鼻水や咳は<応援部隊>です。たたかいで弱ったウイルスを、からだの外に出してくれるのです。ようやくウイルスがいなくなると、たたかいで傷ついた粘膜を治す細胞がやってきて、元どおりにします。
 こうしたウイルスとのたたかいは、毎日、子どもの鼻やのどで繰り広げられています。弱いウイルスが相手のときは、ちょっと鼻水や熱が出ても、ふだんどおりにたべたりねたりできます。しかし、手強いウイルスが相手のときは、からだのエネルギーをたくさん使ってたたかわなければなりません。このとき、たたかいと直接関係のないことは、“省エネモード”に変わります。
 はじめに省エネモードになるのは「あそぶこと」。次に「たべること」が、最後に「ねること」が省エネモードに変わります。相手が手強くなるほど、省エネになることが増えていきます。つまり、子どもがカゼを引いたかな?というときに、いつものようにあそぶようすが見られれば、ひとまず安心してよいでしょう。食欲がなくなってきたら、少し慎重に観察を。ねられなくなってきたら、かかりつけの先生に一度診てもらってください(観察のポイントや、家での看病の仕方については、これから少しずつおはなししていきますね)。

1. ねること
2. たべること
3. あそぶこと
 この3つが出来ているかどうかが、子どものカゼのしんどさや、かかりつけ病院へ受診するタイミングの目安になるということを、ぜひ知っておいて下さいね。

 ※<てとてと>の記事のご感想やご意見、<てとてと>できいてみたいことなど、教えて頂けましたら幸いです。宜しくお願い致します。