しょうにか・てとてと(004)

おなかのかぜには 食養生


 なんとなく、いつもよりもごはんを食べるのが遅いなぁ……、と思っていたら、けぽっ!と急に吐いてぐったり、うんちもゆるくなってきたみたい―――
 あなたやご家族にも、経験があるかもしれません。いわゆる、“おなかのかぜ”です。子どもの“おなかのかぜ”は、多くがロタウイルスやノロウイルス、アデノウイルスなどの<ウイルス>によるものです。これらのウイルスは、食べものや手を介して、口から子どものからだに侵入します。ウイルスがおなか(腸管)の中で増えてくると、おなかを守る免疫の細胞がたたかいはじめます。たたかいのあいだは、いつものように食べものを消化できずに、吐いたり、うんちの回数が増えたり水っぽくなったりします。からだがウイルスとのたたかいに勝つころになると、おなかは普段のはたらきを取り戻し、それに応じて少しずつ食べられるようになり、数日かけてふだんのうんちが出るようになっていきます。

 おなかのかぜのときに、大切なのは次の2つです。

  1. 水分をとること
  2. 栄養をとること

 おなかのかぜでは嘔吐や下痢によって、からだの水分が失われます(脱水)。脱水がひどくなるのを防ぐために、水分のとり方を知っておきましょう(この方法を「経口補水療法」といいます)。やり方は簡単!嘔吐や下痢の度に、水分をとります。量の目安は、嘔吐や下痢1回ごとに、体重が10kg未満の子どもは60~120ml、10㎏以上の子どもは120~240mlです。吐き気があるときは一度に飲めないので、一口ずつ(1回10mlくらい)、何回かに分けて、様子をみながら与えるようにしましょう。用いる水分は、塩分と糖分が含まれているものにします。経口補水液(オーエスワン®やアクアライト®)として市販されているもののほか、みそ汁の上澄みやスープ類も良いでしょう。スポーツドリンクは糖分が多いので、下痢がひどくなることがあります。
 嘔吐がおさまってきたら、少しずつ栄養をとりましょう。基本的にはいつものごはんで良いのです。乳児では、母乳をやめたり、ミルクを薄めたりする必要はありません。幼児食の子どもでは、うどんやお粥、豆腐や卵、鶏肉やアジなど脂肪の少ない肉や魚、軟らかく煮た野菜やバナナ・りんご・ももなどが、消化の負担が少なくおすすめです。ハムやソーセージ、イチゴやミカンは、もう少し元気になってからにするといいですね。
 半日以上嘔吐が続いていたり、おしっこが減ったり、うんちに血が混じったりするときは、一度病院に来て下さいね。おなかのかぜを、水分とごはんを味方にしてのりきりましょう。

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